【南極旅行】南極で一番辛い仕事は?

こんにちわ〜

南極ガイド7年目になるSHIHOです。

南極での仕事は基本楽しいですが、今までで南極で本当に辛いと思った仕事もありました。

今日は、お客さん目線と言うよりも、南極ガイドSHIHOでしか語れない、南極の裏側の仕事に迫ってみたいと思います。


1、南極での仕事


私の南極での名目は、厳密にはガイドではありません。

実は、日本人コーデイネーターという役職でした!!

3年くらい自分が日本人コーデイネーターという役職とは知らずに、日本人のお客さんから言割れて、気づいたのが始まりでした。 笑

現地の会社からは、Adventure concierge (コンシェルジェ)という役職で仕事の依頼がきますので、その名目しか知りませんでした。

コンシェルジェなので、基本はお客様の接客で、お客様と親しくなって、何か困っていることはないか、不満はないか、あれば改善して行くように努力を務める架け橋になるのが私の役目です。

例えば、「今日はあの人の誕生日らしいよ。」と、他のお客様から聞いたら、私はホテル業務担当と話し、ケーキの準備をしているかなど、確認をします。

会社からは、お客さんが一番最初に話したい人になりなさい。一人一人の旅の満足度を上げるようにと言われます。各フロアで担当が分けられます。

自分の担当のお客様の名前は覚えるように務め、なるべく話しかけるようにし、旅行を楽しんでくれているか確認します。

それとは、別に、南極で働く人はそれぞれ自分の専門分野を持って、雇われます。

例えば、お医者様、フォトグラファー、ペンギン博士、ナチュラリスト(自然学者)、歴史家、アウトドアスペシャリスト、カヤックガイド、マッサージセラピスト並びヨガインストラクター、シェフ、

そして、私日本人通訳並びにエンターテイナーです。

エンターテイナーという仕事はそもそもなかったのですが、勝手に私が作り、定着させました。

今では、私が船に乗船した時には、フラフープのショウと、フープのレッスンは必須です。

あとは、日本人のお客様がその日の行程を把握されているか、ご満足できる旅のサポートをするのが、私の専門の仕事です。


2、IAATOが定めた南極観光のルール


南極には、IAATO (International Association of Antarctica Tour Operation )ー国際南極旅行運航会社協会—-

が定めた何点かのルールがあります。

南極に上陸する全ての観光船はこのIAATOが定めたルールに従う義務があります。

内容は、南極の環境を汚さない、動物を怖がらせない、害を与えないなどになります。

このIAATOが定められたルールを守らないと、どうなるか?

もちろん、南極には警察なんていないですし、誰も取り調べる人も、現行犯逮捕もありません。

モラルと一般常識、そして一人一人の意識で南極の自然環境が守られていることが大きいです。

しかし、私は7年間で、1度船にIAATOからの監査員が入って、色々書類などチェックされたり、私自身がルールを把握しているかなどの質問を受けたこともあります。なので、IAATOも時々はチェックしているようなので、要注意です。

正直、私、1年目に質問されてたら危なかったかも 汗

もちろん、私も南極の勉強はしていましたし、当時はもう働き出して、4年シーズン目くらいでしたので、監査員からの注意はなく、クリアでした。

そして、この中の南極観光にあたるIAATOのルールですが、

  • 南極にゴミを捨てることは禁止
  • 火を灯すことは禁止
  • 建物、岩などに落書き、破壊などしない
  • 記念として石、骨、卵、化石、建物の一部など、とにかく南極のものは持ち出さない
  • 保護区や、制限地区には立ち入らない
  • 南極にいる動物に餌を与えたり、触ってはいけない
  • 植物をとってはいけない
  • 南極に外来種を持ち込まない
  • 例外を除き(病気など体調の関係)、食べ物を持ち込んではいけない

などとありますが、基本的には、南極の自然、動物を現存のまま維持する努力をするということですね。


3、南極で大変だった仕事


南極では、今まで大変な仕事はたくさんありました。

船酔いしていてもお客さんの前ではニコニコして船酔いの面影を微塵も見せないこと。

1年目は船に慣れていないし、緊張していたし、特に船酔いがひどかった。。今はもうあまりなりませんが。

他には、あまりにも寒くて、でももちろんお客さん優先なので、一番最後まで寒さを我慢して、船に戻らなければいけなかったり。特に運転する時は、手が凍えて仕方ないのに、私は泣き言を言えない。

英語だというだけで、不利なのに、無線機で電波も悪く、風の音もザーザー響いて、全然聞こえないのに、コミュニケーションをとらないといけなかったり。

南極極寒キャンプで、明け方風が強くなり、自分の顔にテントが覆いかぶさってきて、息ができなくなったり。

ゾデイアック(ゴムボート)から、カヤックを拾おうとして、思いし、バランスを崩して海に落ちてしまい、恥ずかしかったり。

ペンギン撮ろうと必死に前のめりになっているフォトグラファーのお客様に、ペンギンに近づかないように。と悪魔の注意をしなければいけなかったり。

今まで色々大変な仕事はたくさんありました。


4、南極で最も辛いと感じた仕事


いよいよここからが私が南極で最も辛いと感じた仕事です。

その日は前日の雪のため、新雪がたくさん積もっていました。

パラダイスハーバーAltimate Brownという、アルゼンチンの基地があるところに私たちは上陸しました。

普段でしたら、丘を登って、パラダイスハーバーを一望できるのですが、その日は雪がたくさん積もっており、危険だったので私たちスタッフは丘を登らないように、お客様に伝えました。

私は、この場所が南極半島1、2を争うくらい綺麗な場所だと思っていたので、正直残念だな〜とは思ったのですが、中伏あたりでも十分綺麗ですし、仲良くなったお客様方と、自然と雪合戦が始まりました。

南極で、しかも新雪で雪合戦なんて、お客様一同、スタッフも、とても盛り上がりました。

そして、雪だるま作りも始まりました。

私は身長が155cmくらいなのですが、私の身長よりも少し大きいくらいの雪だるまが完成しました。

そして、いよいよ船に戻る時刻が近づいてきたのです。

すると、私はリーダーに呼び出されました。

「しほ、もうすぐ時間だから、あの雪だるまを跡形もなく、壊すように。」と命じられました。

「え!?なんで!!!!?」と、私は驚愕しました!!!

すると、ボスは「IAATOのルールを忘れたのか?この南極には落書きしたり、ダメージを与えることは一切してはいけない。僕たち観光客がきたという痕跡は一切残してはいけないんだ。」と。

え?でも、雪は溶けるからいいんじゃ、、、心の中で思ってしまったのですが、確かに、もし初めて南極に来て、雪だるまがあったらがっかりしますよね。なんだ、誰かここにいたんだって。そのままの自然を楽しみたいのに。

南極に対する配慮。次にいらっしゃるお客様への配慮。から、私は、ついに雪だるまを壊すことを決意しました。

もうほとんどお客様はいなくなっていたので、思い切って、雪だるまに体当たり。さらには、一切痕跡が残らないように、入念に、雪を足で蹴り飛ばし、散り散りにしました。

すると、周りにいたお客様は

「しほ!何をしているんだ!?トチ狂ったのか!?」

私は事情を説明しましたが、その日から私には雪だるま殺しの異名がついてしまったのでした!!!!


まとめ


いかがだったでしょうか?

私の数ある南極での経験仕事の中で、最も残酷だ、辛かったと感じた仕事は

南極で作った雪だるまを壊すように命じられた時でした。

本来ある南極を守る、南極に人間が踏み込んだ形跡を残さない、自然環境、動物を守る、が南極ガイドの大きな仕事の一つなのです。

皆さんも、南極で雪だるまを作る時は壊される覚悟をしておいて下さいね。


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